贈り物手帖
「干支」は、今では十二支の動物を表していますが、本来「十干十二支(じっかんじゅうにし)」の略です。
十干は、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10種類、十二支は、子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の12種類です。これらを組み合わせた「甲子(きのえね)」からはじまり「丙午(ひのえうま)」など60種類が干支です。
中国やアジアの他の国々では、日、月、年や時間、また方位、物事の順序などを示すのに用いられてきました。
三千年前の中国最古の王朝、殷(いん:紀元前17世紀末~紀元前11世紀後半)がその起源と言われています。 日本へ伝来した時期は西暦553年頃と日本書紀により考えられており、 東大寺の正倉院にも、十二支に関連した宝物が見られます。
江戸中期には大小暦(絵暦)と呼ばれる現在でいうカレンダーが流行し、 年の初めに大小暦の会が開催され、十二支のほか、歌舞伎役者を描いたものが交換されたり、結婚のお祝い、還暦のお祝いなどの贈り物に使われていたようです。