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【ダイソー・セリア】100均の水引との出会い~不器用な私が見つけた手作りの楽しさ~

100均の水引との出会い~不器用な私が見つけた手作りの楽しさ~

私が100均の水引と初めて出会ったのは、今から5年前の秋のことでした。大学時代の親友である美咲から突然電話がかかってきて、「お疲れさま!実は結婚することになったの」という嬉しい報告を受けました。そして続けて「もしよかったら、結婚式の司会をお願いできる?」という依頼が舞い込んだのです。

美咲とは学生時代から仲が良く、お互いの恋愛相談をしたり、就職活動を励まし合ったりした間柄でした。そんな大切な友人の人生の節目に関われることは光栄でしたが、正直なところ「司会なんてやったことないし、大丈夫かな?」という不安もありました。

しかし、美咲の「あなただからお願いしたいの」という言葉に背中を押され、お引き受けすることにしました。式場での打ち合わせに参加し、進行表を何度も確認し、原稿を書いては読み返す日々が始まりました。そんな準備期間のある日、美咲から「引出物の準備を手伝ってもらえる?」という相談を受けました。

手作り引出物への挑戦

美咲が考えていたのは、市販の引出物にプラスして、手作りの小さなプレゼントを添えるというアイデアでした。「ゲスト一人ひとりに感謝の気持ちを込めて、何か手作りのものを渡したい」という彼女の想いに共感し、一緒に考えることにしました。

最初は手作りクッキーやキャンドルなども候補に上がりましたが、保存の問題や製作時間を考えると現実的ではありませんでした。そんな時、美咲が「水引で何か作れないかな?」と提案してきました。

水引と言えば、お祝儀袋に使われている飾り紐のイメージしかなかった私。「水引で何を作るの?」と聞くと、美咲はスマートフォンで検索した画像を見せてくれました。そこには、水引で作られた美しい鶴や梅の花、亀などの細工が並んでいました。

「こんなに繊細で美しいものが水引で作れるんだ」と感動しましたが、同時に「私たちに作れるのかな?」という不安も湧いてきました。美咲も私も、特に手芸が得意というわけではありません。むしろ、学生時代の家庭科は苦手科目の一つでした。

100均での水引探し

まずは材料調達からということで、美咲と一緒に手芸用品店を見て回りました。確かに水引は売っていましたが、価格を見て驚きました。1束(10本入り)で300円~500円程度。ゲストが70名ということは、一人に一つ作るとして相当な量が必要です。色も何色か揃えたいとなると、材料費だけでかなりの金額になってしまいます。

「もう少し安く手に入らないかな?」と話していたところ、美咲が「100均にもあるんじゃない?」と提案してくれました。正直なところ、100均に水引があるとは思っていませんでした。お祝儀袋は売っていても、水引だけを単体で売っているとは想像していなかったのです。

半信半疑で近所のダイソーに向かいました。文具コーナーやパーティーグッズのコーナーを探してみると…ありました!「水引セット」という商品名で、赤、白、金、銀の水引が各5本ずつ、合計20本入って税込110円。手芸用品店の半額以下です。

「本当にこれで大丈夫なのかな?」と品質を心配しましたが、手に取って確認してみると、見た目や触感は手芸用品店で見たものと大きな違いは感じられませんでした。「まずは練習用に買ってみよう」ということで、数セット購入して帰りました。

100均 水引 daiso

最初の挫折と再挑戦

家に帰って早速、インターネットで見つけた「水引 鶴 作り方」の動画を見ながら挑戦してみました。動画では、講師の方が手慣れた様子でスルスルと鶴を作っていきます。「意外と簡単そう」と思って真似をしてみたのですが…これが予想以上に難しかったのです。

水引は思っていた以上に扱いが難しく、ちょっと力を入れすぎると折れてしまいますし、逆に弱すぎるときれいな形になりません。動画では5分程度で完成していた鶴が、1時間かけても形にならない状況でした。

「私には無理だ…」と諦めかけたその時、美咲から電話がかかってきました。「どう?うまくいってる?」という問いに、「全然ダメ。不器用すぎて話にならない」と正直に答えました。すると美咲は「私も同じよ!でも、諦めるのはまだ早いんじゃない?」と励ましてくれました。

翌日、美咲と一緒にもう一度挑戦してみることにしました。一人でやっていた時と違って、二人で「ここはこうじゃない?」「この部分はこうやって通すのかな?」と相談しながら進めると、少しずつコツが掴めてきました。

基本からの習得

鶴作りで挫折した私たちは、もう少し簡単なものから始めることにしました。水引細工の本を図書館で借りてきて、基本的な結び方から学び直すことにしたのです。

最初に習得したのは「あわじ結び」という基本の結び方でした。これは水引細工の基本中の基本で、お祝儀袋にもよく使われている結び方です。最初はこの単純な結び方でさえ苦戦しましたが、何度も練習するうちに手が覚えてきました。

100均の水引は練習用としては十分すぎるほどの品質でした。何度も結び直しをしても切れることはほとんどなく、適度な柔軟性があるので初心者にも扱いやすいことが分かりました。「これなら心置きなく練習できる」と思い、大量に購入してきました。

あわじ結びをマスターした後は、梅結び、桜結び、蝶結びと、徐々に複雑な結び方に挑戦していきました。毎日少しずつ練習を重ねることで、1ヶ月後には基本的な結び方はひと通りできるようになっていました。

 水引 daiso

作品作りへの本格挑戦

基本の結び方を覚えた私たちは、いよいよ引出物用の作品作りに取りかかりました。鶴は難易度が高すぎるということで、もう少しシンプルな梅の花をモチーフにした箸置きを作ることにしました。

梅結びを応用した箸置きは、見た目も上品で実用性もあります。何より、失敗してもやり直しがきく程度の複雑さなので、私たちのレベルにちょうど良いと判断しました。

最初の作品は不格好でしたが、10個、20個と作り続けるうちに、だんだんと形が整ってきました。美咲と二人で「これは良くできた」「これは少し歪んでるね」などと品評しながら作業を進めました。この共同作業の時間は、準備の大変さを忘れさせてくれる楽しい時間でもありました。

100均の水引は色のバリエーションも豊富で、赤白、金銀の基本色以外にも、ピンク、水色、黄色など、様々な色が揃っていました。複数の色を組み合わせることで、より華やかで美しい作品を作ることができました。

予期せぬ特技の発見

毎日水引細工の練習を続けているうちに、予想外のことが起こりました。最初は不器用で全く形にならなかった私が、だんだんと水引の扱いに慣れ、コツを掴んできたのです。指先の感覚で水引の適切な力加減が分かるようになり、結び目の美しい形も作れるようになってきました。

「私って、意外と手先が器用だったのかも?」という新たな発見でした。学生時代から「私は不器用だから手作りは無理」と思い込んでいましたが、実は適切な指導と十分な練習時間があれば、それなりのことができるということが分かりました。

美咲も同様で、最初は「絶対無理」と言っていた彼女が、気がつけば私以上に美しい作品を作れるようになっていました。二人で「私たち、実は才能があったのかもね」と笑い合いました。

この発見は、私の自己認識を大きく変えました。「できない」と決めつける前に、まずは挑戦してみることの大切さを、水引細工が教えてくれたのです。

結婚式での大成功

結婚式の当日、私たちが手作りした水引の箸置きをゲストの皆さんにお渡ししました。一つひとつ手作りであることを司会の際にアナウンスすると、会場からは温かい拍手が起こりました。

「こんなに素敵なものを手作りで?」「本当に美しいですね」「どうやって作るんですか?」といった嬉しい反応をたくさんいただきました。特に年配の女性ゲストの方々からは「最近の若い子でこういう伝統的な手仕事ができる人は珍しい」と褒めていただき、作った甲斐があったと心から思いました。

新郎のお父様からは「日本の伝統文化を大切にしてくれてありがとう」という言葉をかけていただき、思わず涙ぐんでしまいました。私たちは単純に「手作りのプレゼントを」という気持ちで始めただけでしたが、図らずも日本の伝統文化の継承に貢献していたのだと気づかされました。

美咲も「みんなに喜んでもらえて、本当にやって良かった。あなたのおかげで素敵な結婚式になったよ」と感謝してくれました。司会も無事に終え、手作りの引出物も大好評。すべてが報われた瞬間でした。

水引細工への本格的な興味

結婚式が終わった後も、水引細工への興味は冷めることがありませんでした。むしろ、基本を覚えたことで「もっと複雑で美しいものを作ってみたい」という欲求が湧いてきました。

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図書館で水引細工の専門書を借りてきて、より高度な技法について学び始めました。亀や松竹梅、鶴亀など、縁起の良いモチーフの作り方を一つずつマスターしていきました。最初は諦めた鶴も、基礎をしっかりと身につけた今なら作ることができました。

100均の水引だけでなく、手芸用品店の高品質な水引も購入して、違いを比較してみました。確かに専門店の水引の方が色の発色が良く、手触りも滑らかでした。しかし、技術を習得するための練習用としては、100均の水引で十分すぎることも確認できました。

また、100均の水引の方が色のバリエーションが豊富で、現代的なカラフルな作品を作る際には適していることも発見しました。伝統的な作品には専門店の水引、カジュアルな作品には100均の水引というように、用途に応じて使い分けるようになりました。

100均 水引 セリア

職場での副業的活動

水引細工の技術が向上するにつれて、職場の同僚たちからも注目されるようになりました。お昼休みに作業をしていると「それ、何作ってるの?」「すごく繊細で美しいね」という声をかけられることが増えました。

特に年末年始の時期には「お正月の飾り物を作ってもらえない?」「結納品の飾りを手作りしたいんだけど教えて」といった依頼が舞い込むようになりました。最初は無料でお手伝いしていましたが、材料費だけでも負担になってきたため、実費をいただくようになりました。

徐々に「材料費プラス手間賃」という形で、ちょっとした副収入になるようになりました。月に数千円程度ではありましたが、趣味が少しでもお金になるというのは嬉しいものでした。何より、自分の技術を必要としてくれる人がいるということが、大きな自信につながりました。

同僚の田村さんからは「あなたの水引細工を見ていると、日本人として誇らしい気持ちになる」と言われました。「私なんて、つい数年前まで水引のことなんて全く知らなかったのに」と答えると、「それがいいのよ。伝統は受け継がれてこそ意味がある」と返してくれました。

地域コミュニティでの活動

職場での活動が口コミで広がり、やがて地域の文化センターから「水引細工の講師をやってもらえないか?」という依頼が来ました。「私なんて、まだまだ初心者レベルです」と遠慮しましたが、「基礎から丁寧に教えてくれる人を探していた」ということで、お受けすることにしました。

月2回、2時間の講座を担当することになりました。受講生は主に50代から70代の女性の方々で、皆さん非常に熱心に取り組んでくれました。中には私よりもずっと手先が器用で、あっという間に上達される方もいらっしゃいました。

講座では100均の水引を積極的に活用しました。「まずは気軽に始めてもらいたい」という思いからでしたが、受講生の皆さんにも大変好評でした。「こんなに安価で始められるなら、孫にも教えてあげたい」「失敗を恐れずにチャレンジできる」といった声をいただきました。

特に印象深かったのは、80歳の山田さんという女性でした。「戦後の混乱期に水引細工を習う機会を逃してしまった」という彼女が、80歳になって初めて水引に触れ、童女のような笑顔で作品を作っている姿を見ていると、こちらまで嬉しくなりました。

伝統文化への理解の深まり

水引細工を続けているうちに、単なる手芸としてではなく、日本の伝統文化としての水引への興味も深まってきました。水引の歴史や意味、地域による違いなどについて調べるようになりました。

水引は飛鳥時代に中国から伝来し、平安時代には贈答品の装飾として使われるようになったこと。色や結び方にはそれぞれ意味があり、慶事には紅白、弔事には黒白を使うのは単なる習慣ではなく、深い意味があることなどを学びました。

また、地域によって水引の文化に違いがあることも興味深い発見でした。特に長野県や石川県では水引細工が盛んで、非常に高度な技術が受け継がれていることを知り、いつか現地を訪れてみたいと思うようになりました。

こうした知識を得ることで、ただ作品を作るだけでなく、「なぜこの結び方なのか」「なぜこの色なのか」という背景まで理解して作業できるようになりました。作品に込める思いも、より深いものになったように感じます。

100均水引の進化を見守る

水引細工を始めてから5年が経ち、その間に100均の水引も着実に進化していることを実感しています。最初の頃は基本的な色しかありませんでしたが、今では季節限定の色や、ラメ入りのもの、グラデーションカラーのものなど、バリエーションが格段に増えました。

パッケージも改良され、結び方の簡単な説明書が付属するようになりました。初心者の方にとっては、この小さな説明書でも大きな助けになります。100均の商品開発担当者の方が、利用者の声に耳を傾けて改良を重ねてくれているのだと思います。

また、水引以外の関連商品も充実してきました。水引を巻くための治具や、作品を飾るためのスタンド、保管用のケースなど、水引細工を楽しむための周辺グッズも100均で揃えられるようになりました。

「100均の水引で始めて、今では本格的な作品も作れるようになった」という生徒さんの声を聞くたびに、最初の一歩としての100均の役割の大きさを感じます。価格的な敷居の低さが、多くの人に伝統文化に触れる機会を提供してくれているのです。

次世代への継承

最近では、若い世代の方々も水引細工に興味を示すようになってきました。SNSで作品を発信している影響もあるのかもしれません。大学生や新社会人の方が「結婚式の準備で水引細工を覚えたい」「和装に合うアクセサリーを作りたい」といった相談を持ちかけてくることも増えました。

若い方々には特に100均の水引をお勧めしています。学生さんにとって材料費は重要な問題ですし、まずは気軽に始めてもらうことが一番大切だと考えているからです。技術が向上し、より本格的に取り組みたくなったら、その時に高品質な材料に移行すれば良いのです。

教えている中で気づいたのは、若い世代の方は伝統的な形にとらわれず、現代的なアレンジを加えた作品を作ることです。髪飾りやイヤリング、ブローチなど、日常使いできるアクセサリーとして水引を活用するアイデアには、私も勉強させられることが多々あります。

こうした新しい発想と伝統的な技法が融合することで、水引細工の世界がより豊かになっていくのだと実感しています。私自身も、伝統を守りながらも、時代に合った新しい表現方法を模索していきたいと考えています。

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